コア・バリュー経営は、会社の規模や業界、業種、事業運営の地域を問わず、多種多様なタイプの企業によって、導入、実践され、目覚ましい成果を上げています。
事例1:ザッポス
靴のネット通販会社としてはアメリカで最大規模のザッポスは、その「サービス文化」で名を築きました。CEOのトニー・シェイは、会社の創成期から「文化を築けば結果は後からついてくる」をモットーに掲げ、「サービスを通してWOWを届けよ」というコア・バリューを中核に据えてサービス精神を基盤とした会社を育んできました。
ザッポスのコア・バリュー
- サービスを通して、WOW(驚嘆)を届けよ
- 変化を受け容れ、その原動力となれ
- 楽しさと「ちょっと変わったこと」をクリエイトせよ
- 冒険心をもち、創造的で、オープン・マインドであれ
- 成長と学びを追求せよ
- コミュニケーションを通して正直でオープンなつながりを育め
- 前向きなチーム/家族精神を育め
- 限られたところから大きな成果を生み出せ
- 情熱と強い信念をもて
- 謙虚であれ
事例2:エアビーアンドビー
サンフランシスコに本社を置き、「空き部屋のマーケットプレイス」をグローバル展開するエアビーアンドビーは、その画期的なビジネス・モデルのみならず、卓越した企業文化でも知られています。
コア・パーパス/企業使命として「Belong Anywhere/誰もが居場所を感じられる世界をつくる」を掲げ、それを中心に企業文化を構築しているのがエアビーアンドビーの特徴です。「ホストらしく」がコア・バリューのひとつに掲げられていますが、単に「会社」が「顧客」に対して「ホストらしく」振舞うのではなく、社内の同僚同士の関係を含み、会社を取り巻くコミュニティを構成するすべての人たちに対する「ホスト(おもてなし)精神」が徹底されています。
エアビーアンドビーのコア・バリュー
- 使命の実現に向けて率先して働こう
- ホストであれ
- サプライズを楽しもう
- 起業家であれ
事例3:日本自動ドア株式会社
日本自動ドア株式会社は、その名のとおり、自動ドアの専業メーカーであり、主にコンビニやコーヒーショップなど一般店舗を対象にサービスを提供しています。全国での納品台数は20万超。年間の販売台数は1万台にも上ります。
創業1966年、53年の歴史をもつ会社ですが、2011年に二代目の吉原二郎氏が新社長に就任された際に、「自動ドアの存在意義」について見つめなおし、理念浸透の手段として「コア・バリュー経営」の導入に着手しました。コア・パーパスとコア・バリューの徹底的な追求が、企業の「独自性の確立」につながり、事業成果を生んでいる事例です。
日本自動ドアのコア・バリュー
- 私達が重んじる人格
- 人としての正しい心
- 学習、プラス思考、進化
- チャレンジ精神
- 家族性とチームワーク
- リーダーシップ
- 感謝の気持ち
- 仕事への自信、誇り、情熱
- 社会への貢献
- 家族と健康
コア・バリュー経営の実践事例についてもっと詳しく知りたい方は
アメリカで「小さいのに偉大だ!」といわれる企業の、シンプルで強い戦略(石塚しのぶ著)
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